FLOOD
水害時避難確保・浸水防止計画
1-1. この計画は水防法第15条の2第1項に基づき、天竜川の洪水時の警戒避難体制に関する事項を定め、「遠鉄百貨店本館(中貿ビルデイング)及び新館(えんてつビル)」 施設利用者の円滑かつ迅速な避難の確保及び洪水時の浸水の防止を図ることを目的とする。
1-2.
この計画は、遠鉄百貨店本館(中貿ビルディング)及び新館(えんてつビル)に勤務又は、利用する全てのものに適用する。
1-3.
この計画の「水害対策本部」は、水防法第15条の2第7項に規定する「自衛水防組織」とする。
1-4. 遠鉄百貨店の地下空間の範囲は、次のとおりとする。
ビル名 | 出入口数 | 施設面積(m²) | 地階数 | 地上階数 |
---|---|---|---|---|
中貿ビルディング | 2 | 5,891.30m² | 1階 | 9階 |
えんてつビル | 2 | 5,855.98m² | 2階 | 13階 |
2-1. 地下空間における浸水災害に備え、資料1「水害対策本部の構成」のとおり、水害対策本部(自衛消防隊と同じ)を設置する。
2-2. 前項により設置した水害対策本部の主な任務内容は下表のとおりとする。
組織 | 主な任務内容 |
---|---|
水害対策本部長 | 情報収集・伝達、警戒活動、避難誘導などの判断と指令 |
隊長・副隊長 | 本部長の補佐、本部業務の管理 |
通報連絡班 |
・各種情報の収集伝達の拠点 ・気象・洪水情報の収集・伝達 ・関係機関への情報連絡 ・館内放送による情報連絡 ・報道機関対応その他広報全般 ・隣接地下道管理者との情報連絡 ・休日・夜間の緊急連絡 ・他の部署への応援連絡 |
避難誘導班・救護班 |
・利用者の誘導 ・利用者への口頭連絡 ・災害時要援護者の介助など ・営業時間の変更及び各部署への連絡 ・現地状況の通報連絡班への連絡 |
防護工作班・消火班 |
・社員の非常呼び出し ・店舗への浸水及び漏水防止処置 ・水防用資機材の準備 ・被害発生予想箇所の巡回調査 ・電気施設、機械施設等の点検と処置 ・排水溝の点検と処置 ・地上施設の点検と処置 ・被害発生個所の応急処置 ・駐車場の営業時間変更及び閉鎖等の検討 ・管理シャッター開閉の検討 |
2-3. 情報の収集・伝達体制について次のとおり定める。
浸水の危険性を把握するために、次により情報の収集を行う。
・気象情報
・河川水位情報
・行政機関からの情報
・インターネットによる収集
・市民向け河川水位情報サービスに登録してメールで情報を収集する
・テレビ、ラジオ等から情報を収集する
・地上部の状況を目視で確認する
・川の防災情報:http://www.river.go.jp/
・サイポスレーダー:http://sipos.shizuoka2.jp/
収集した情報から浸水の危険性を感じた時や浸水の予測、避難情報等を入手したときには、資料2「避難及び浸水防止情報伝達体制」により、速やかに情報の伝達を行う。
2-4. 地下空間への浸水の防止や被害の拡大を防ぐため、次のとおり、状況に応じ、段階的に警戒活動を実施する。
・参考とする気象情報
大雨洪水注意報や局地的な大雨など
・対応する内容
浸水に備えた準備を行う。
・対応する人員
水害対策本部長及び通報連絡班
・参考とする気象情報
大雨洪水警報など
・対応する内容
土のうの設置など、浸水に備えた対応をとる。
浸水状況の確認を行う。
・対応する人員
防護工作班・消火班
・参考とする気象情報等
避難勧告等発令
・対応する内容
利用者及び従業員を避難させる。
・対応する人員
避難誘導班ほか全ての班
関する事項
3-1. 避難誘導は浜松市長から「避難勧告」「避難指示」が発令された場合又は水害対策本部長の判断により開始する。
3-2. 地上に避難するまでの避難経路については、資料3「遠鉄百貨店避難経路図」のとおり避難経路図を作成し、従業員に周知する。ホームページにて公表する。
3-3. 避難誘導時の留意点を次のとおり定める。
・避難誘導班は、施設の利用者及び従業員を避難確保計画で定められた避難先(地上や高層階)へ誘導する。
・避難誘導にあたっては、エレベーター等の昇降機は原則的に使用させない。
・避難方向や浸水の状況を知らせ、混乱の防止に留意する。
・携帯用拡声器、懐中電灯、ロープ等の必要資器材を携行し避難誘導にあたる。
・エレベーター等の昇降設備の前、階段、行き止まり通路等の所定の位置につき、避難者を安全な地点に誘導する。
・高齢者や障がいのある方等を確認した場合は、従業員や利用者の協力を求め、避難を援護する。
・避難誘導班は最後尾となり、避難が完了したことを確認後退避する。
・利用者や従業員を決して走らせない。
・避難誘導班自らパニック状態に巻き込まれないようにする。
3-4. 周知すべき気象情報や避難勧告等の避難情報を入手した際には、資料4「避難情報伝達文」のとおり、館内放送を利用して、利用者及び従業員に伝達する。
4-1. 警戒活動(2-4)で得た情報により、地下街等への浸水を防止するため、次の対応をする。
・防護工作班・消化班は、浸水に備えた人員、資器材の準備を行う。
・防護工作班・消化班は、避難誘導が終了している事を確認する。
・防護工作班・消化班は、速やかに地下出入口へ土のうなどを設置する。
・防護工作班・消化班は、浸水状況の確認をする。
・防護工作班・消化班は、土のうなどを設置完了後、避難する。ただし、緊急時においては避難誘導を優先し、避難する。
5-1. 地下空間への浸水被害を防止・軽減することを目的とし、次の資機材を整備し、定期的に点検を実施する。また、保管場所や使用方法について従業員等に周知する。
資機材名 | 仕様 | 数量 | 保管場所 | 設置/更新 |
---|---|---|---|---|
排水ポンプ | 100v、出力50w | 1 | 本館中央監視室 | 設置 |
バキューム | 100v、1300w | 3 | 本館・新館中央監視室 | 設置 |
発電機 | 2.0kw、2.5kw | 各1 | 本館中央監視室 | 設置 |
水切り | - | 20 | 本館・新館各階トイレ内 | 設置 |
懐中電灯 | - | 16 | 本館・新館中央監視室 | 設置 |
ブルーシート | 3.6m × 5.4m | 10 | 本館中央監視室 | 設置 |
長靴 | - | 14 | 本館・新館中央監視室 | 設置 |
土のう | アクアブロック | 200 | 本館中央監視室 | 設置 |
訓練の実施に関する事項
6-1. 地下浸水時の被害を最小限にするため、従業員等に対し、防災意識の啓発・高揚を図るための防災教育を実施する。
6-2. 防災教育は、下記のとおり実施する。
・避難確保計画の内容の周知徹底
・浸水予防の周知徹底
・防災体制の周知徹底
・水害に関する事項の周知徹底
・その他、施設の防災管理上必要な事項
時期 | 対象者 | 内容 |
---|---|---|
4月 | 新採用の社員 | 新入社員教育 |
随時 | 新規入店者 | 新規入店者導入教育 |
6-3. 地下浸水時に円滑かつ迅速な行動をとるために、避難誘導の実地訓練を実施する。また、訓練を通して、防災体制の点検と問題点の抽出を行い、必要に応じて、避難確保計画の是正等を行っていく。
6-4. 防災訓練は、全館火災・地震綜合訓練に合せて下記のとおり実施する。
・通報連絡訓練
・避難訓練
時期 | 対象者 | 内容 |
---|---|---|
6月及び11月 | 全従業員 | 全館避難訓練 |
公表に関する事項
7-1. 「避難確保・浸水防止計画」を作成した場合には、速やかに浜松市へ報告する。また、計画内容に変更が生じた際も同様とする。
7-2. 作成した計画は、従業員および利用者に向けて公表する。
公表方法 |
---|
ホームページにて公表 |
「こちらは、遠鉄百貨店防災センターです。ただいま浜松市より避難勧告の発令がありました。落ち着いて、従業員の指示に従い、すみやかに地下街から避難してください。
繰返しお知らせします。
こちらは、遠鉄百貨店防災センターです。ただいま浜松市より避難勧告の発令がありました。落ち着いて、従業員の指示に従い、すみやかに地下街から避難してください。」
※「避難に際しては、エレベータ・エスカレータは停止しておりますので、階段により避難してください。」
※「避難に際しては、係員の指示する方向へゆっくりとお進みください。なお、避難にあたり援護が必要な方、および援護が必要な方をお見かけした方は、お近くの従業員にご連絡をいただきますようお願いいたします。また、援護を要する方の近隣におられる方々は避難についてご支援、ご協力をお願いします。」
※「現在地上外部は大変危険となっていますので、お近くの地下街接続ビルの3階以上の階に直接避難してください。」